大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)1051 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人安藤一二夫の上告理由について。

論旨は、憲法違反を云々するが、その実質は単なる法令違反の主張にすぎない。

原審における上告人の抗弁が原判決事実摘示のとおりであることは記録上明白であ

る。原判決が、右のような抗弁では被上告人が「本件手形所持人であることを否定

することはできない」としたのは、上告人の抗弁にそわない判断であつていささか

不当の観あるが、右抗弁を排斥した結果そのものは正当である。けだし、右抗弁の

如き事実が仮に認められたところで、訴外D産業株式会社が被上告人に対し本件手

形上の義務履行を拒み得るだけであつて、振出人たる上告人が当然同訴外人の右人

的抗弁を援用し得べきものではないからである。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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